40年の付き合い

私事ですが、昨日、自衛隊幹部候補生学校の同期生会が新宿であった。昭和44年 、 すなわち1969年に奈良の幹部候補生学校に入校した22歳ぐらいの若者の集いである。もちろん今は、オジさんでもなく、ジイさんと呼ばれた方が良い年齢である。50人ぐらい集まり、夫人方も10人以上来られるので、夫人同士のお話を楽しみにしている方も多い。夫人方はいつまでもおきれいで若く、旦那方とは全く違う。(と言っておこう「危機管理」上)
会の名前は「69会」である。昨日は6月9日だったのでちょうど数字が一致した。
私はあまり欠席しない方なのだが、同期生会にもかかわらず、不思議と、いつも見たことがない人が2~3人いる。「69会」は防衛大学校出身者も、一般大学出身者も一緒に集う会なので、知らないもの、名前の出てこないものなどがあって当然なのだが、いつも2~3人は全然分からないのがいる。
昨日の会では、頭の毛が少ない見知らぬオッサンがいて、(もちろん他にも頭の毛の少ない「見知ったオッサン」はたくさんいる)隣に座っていたU君に「あれ、誰?」と聞いたら「I君だよ!」という、結構甘いマスクのパイロットで、色男だったI君。しかも一般大学出身だから一緒の中隊にいたI君である。正直、驚きました。
しかし、やはり40数年前、同じ釜の飯を食い、大部屋の2段ベッドで眠り、訓練をした仲間です。すぐに、「久しぶりだな、ずいぶん容貌が変わったなー」だけで、何の違和感もなく話せました。やはり40年の付き合いだなーと実感した次第です。
われわれ自衛官は、色々な形で、同期生会(同期生会にも色々ある)、勤務地が一緒だった者の集まり等々があり、基本的な考えを同じくしている仲間が、一緒に年を取り、お互いの近況を話し合える。
そんなことが幸せだなあと思えます。人間一生は一回ですが、同じ道を歩む多くの仲間がいるということは、普通の社会の人々からすると、あまりないことだなと、40数年が過ぎた今、思います。(島本順光)