「朝鮮半島が危ない」改訂版発刊と「わが国防衛の軌跡」刊行予定
「朝鮮半島が危ない」改訂版は予定通りに10月はじめに発刊しました。
金正恩になってからの変化を主体に改訂しましたので、読んでいただければ幸いです。
幣研究所が目下次に取り組んでいる課題は「わが国防衛の軌跡」です。
わが国の防衛体制は国際的な基準から見ると相当ずれています。これは憲法で「不戦条項・軍隊不保持」を謳いながら、自衛隊を創設したことから始まっているのですが、既に60年間も可笑しなままの状態が続いていますので、これが当たり前と思う人も多くなっています。
何処が、どのように国際的な基準からずれているのか、軌跡を辿りながら再認識するのがその狙いです。
安倍政権では今、憲法改正をはじめ防衛体制を根本から正そうと考えているようです。そのためには、「何処が、どのようにずれているのか」をしっかり見ておくことが必要と思うからです。
ところで、数年前に防衛省事務次官を務めていた守屋氏が、商社からゴルフなど過剰な接待を受けて起訴・収監されましたが、今年の春に出所して「わが国防衛の秘録」をまとめ10月18日新潮社から発刊するようです。
守屋元次官は、起訴された事実については、官僚としてあるまじき行為でしたが、防衛行政の問題点を把握して、それを改善する仕事には真剣に取り組んでいました。私自身、守屋氏が課長になるころまでは一緒に仕事をしていましたので良く分かります。その点については、彼の法廷にも弁護人として出廷し裁判官に伝えました。
守屋氏が防衛官僚として感じたわが国防衛の実態を、彼なりに赤裸々に書いたと言っていますので、これもまた参考になると思います。
いづれにしても、わが国の防衛体制を正しく位置づけるためには、わが国防衛の実態をしっかりと認識することが不可欠です。今年中にはまとめたいと思っている「わが国防衛の軌跡」にご期待いただければ幸いです。(松島悠佐)