尖閣諸島への対応
8月19日、わが国の地方議員など10人が魚釣島に上陸した。
香港の活動家の上陸に対する対抗心と言うより、政府の腰の引けた対応に、「これでは困る」という思いが強かったのだろうと思う。
これまでにも何度か石垣市議などが数人で上陸したこともあった。
最近では、「頑張れ日本」行動委員会が漁船員の訓練と称して船を借り上げ尖閣諸島の周辺を巡航している。老若男女の有志が「一人の日本人として、何とかしなければいけない」との思いから参加していると聞くが頭の下がる思いがする。
このような事実について、NHKはじめわが国のメディアは中国への気遣いからかほとんど報道もしない。
石原都知事が尖閣諸島購入を計画したり、地方議員や民間の有志わが国の領土であることを国際的にアピールするために少しずつは行動しているのだが、肝心の政府自身が相変わらず慎重な姿勢をとり、同島への国民の立ち入りさえも原則禁止している。
今わが国がやるべき事は、海上警備や防衛の担当大臣である国土交通大臣・防衛大臣が尖閣諸島を視察して、領土・領海を警備し防衛することの重要性を国内外に認識させることから始めなければならないだろう。
さらに、国民の上陸を許可し、周辺で操業する漁船の一時避難場所として利用できるようにするなど、積極的に尖閣諸島活用の方法を進めるべきだろう。
20日のNHKニュースのアナウンサーが「日本の首相が、どこかの国のように問題のある島に上陸する行為をしなくて良かった」と言っていたが、これこそ事なかれ主義の代表みたいな考えである。
何もなければそれでよしとする考えであり、少なくとも日本を立て直そうと言う意識は見当たらない。それが今の体たらくを作ってしまったという反省もなさそうで残念である。(松島悠佐)