小野寺防衛大臣の再登板
「小野寺防衛大臣の再登板」
安倍内閣改造で小野寺防衛大臣が再登板することになった。
直後のNHKの解説委員が「これで防衛省の隠蔽体質が改善されるのではないか」などと頓珍漢な話をしていたが、NHKの解説委員はまず防衛のことは何にも知らない。だから何かを知ると隠蔽体質があったと勘違いするようだ。
毎年発刊される防衛白書や防衛公刊資料など、これほど防衛情報を公開している国も少ないと思う。
昔の話だが小泉元首相が北朝鮮・ピョンヤンを訪問した際、政府専用機の入り口に立っていた航空自衛官をNHKの解説委員が北朝鮮の兵士と間違えて解説していた。自分の国の自衛官の制服も階級章も知らない男が解説しているのだからどうしようもない。NHKの元解説委員で国際情勢などの評論家がいるが、実に頓珍漢な分析をしている。こんな解説を聞かされる国民もたまったものではない。
小野寺議員は防衛大臣2回目だが、ご実家が東日本大震災で2階まで水に浸かっても直ぐに復興した旅館の肝っ玉お女将のご子息である。
最初の登板の時には防衛のことは初めてだったが、持ち前の男気と責任感で十分自衛隊に溶け込んで離任の際には感激で涙が止まらなかったようである。
今度の登板では「防衛計画の大綱」の見直しなどに大きな期待が寄せられている。
多分最大の問題は「敵基地攻撃能力(自民党は反撃と呼んでいるが)」をどのように採り上げるかということになるのだろう。
私は元自衛官として、現在の防衛態勢の不十分さを改正してもらいたいと思っている。
北朝鮮のミサイル攻撃や中国の南西諸島攻撃に十分対応できる体制を作らなければならないが、そのハードルは「敵基地攻撃能力」にあるのだろう。
任は重いと思うが期待をしている。(松島悠佐、2017.8.5)