破壊措置命令
本日3月30日、田中直紀防衛大臣は北朝鮮が4月中旬に衛星ロケットと称する弾道ミサイルの発射に対して、沖縄周辺海域への不時落下から我が国国民を守るため、「破壊措置命令」を発令した。
具体的には海上自衛隊のイージス艦を3隻、沖縄及び先島諸島周辺海域に派遣するとともに、航空自衛隊のペトリオット地対空ミサイルPAC3型を配備する。
ペトリオットについては2009年に北朝鮮が東北地方上空を通過させた際は、浜松の高射教導隊から移動したが、今回は、沖縄本島では恩納、知念に既に配備されているペトリオット部隊で対応し、加えて、宮古島、石垣島の適地に追加配備するものである。
ペトリオットは主として、指揮統制車、レーダー装置、ミサイル発射装置、アンテナマストグループがあり、移動に数十台の車両が必要である。
これは防衛省のいう「動的防衛力」の実動行動といえ、評価できる。
ただし、尖閣諸島の領有に関して、中国の無法ぶりが問題となっている今、本来、先島諸島にペトリオットPAC3を配備しておくべきである。
また、今回のケースはあくまで不時落下に備えたものであるが、北朝鮮は我が国本土のほとんどを射程に入れたノドンミサイルを200基程度保有しているという。
これは弾頭を持ち着弾点で爆発し、周辺を破壊しようとするものである。
破片が飛んでくるのとは訳が違う。
国民は真の脅威を認識し、充分な備えをするよう予算措置、法制整備を真剣に考えなければならない。
北朝鮮のミサイルは、10分程度で我が国国土に到達する。
写真は護衛艦「こんごう」(派遣された「きりしま」と同型艦 海上自衛隊)